広島県作業療法士会
社団法人 広島県作業療法士会
生活行為向上マネジメント
生活行為向上マネジメント
cManagement Tool for Daily Life Performance
『生活行為向上マネジメント～MTDLP～』（広報部）
「生活行為向上マネジメント～MTDLP～」を一般の皆様に広く知っていただくためのムービーです
この動画は、MTDLPを多くのみなさまに印象付けるため、詳しいマネジメント内容の紹介は省き、
わかりやすくMTDLPのイメージを伝える目的で作成されました。
視聴を通して、一般の皆様や多職種の皆様がMTDLPを知るきっかけとなり、
また、MTDLPを使ったことのない作業療法士へもMTDLPに関心を持つきっかけになることを期待しています。
また、MTDLPに関心を持った作業療法士(多職種)が、ムービーのサムネイル情報から
生活行為向上マネジメントに関連するホームページのURLに入れる様に作っています。
県士会の皆様もぜひご視聴いただき、MTDLPを広く紹介していただくツールとして活用していただければと思います。
- ■生活行為向上マネジメントについて (会報181号より）
■生活行為向上マネジメント その２ （会報182号より）
■生活行為向上マネジメント その３ （会報183号より）
■生活行為向上マネジメント その４ （会報184号より）
■生活行為向上マネジメント その６ （会報186号より）
■生活行為向上マネジメント 最終回 （会報187号より）
- ■生活行為向上マネジメント その５ （会報185号より）
副会長（安芸地区医師会居宅介護支援事業所） 望月マリ子
H２４年１１月４日に行われました、生活行為向上マネジメントの小規模研修には２０名の方々が参加してくださいました。参加者の皆様、本当にありがとうございました。当日、県士会の研修が３つも重なってしまい、ご迷惑をおかけしましたこともお詫びいたします。その中でもみなさんそれぞれが、自分の一番したい作業を選ばれ参加されたことと思います。その作業の遂行度、満足度はいかがだったでしょうか。参加してくださった皆さんの満足度が高かったことを祈っています。
- 小規模研修では参加者それぞれが、生活行為向上マネジメントを実際にした事例を持ち寄り、生活行為向上マネジメントを実際にやってどうだったか？ということを中心に小グループで意見を出し合っていただきました。
今回は時間も限られていたこともあり、事例に焦点を当てずに、生活行為向上マネジメントに焦点を当てて話し合っていただきました。実際使ってみて、１）やりやすかった点 良かった点、を①対象者／家族からの意見、②作業療法士側からの意見、③他職種からの感想／意見の３つの視点から出し合ってもらい、次に２）実際に使って困難に感じた点をあげていただきました。 - 1)やりやすかった点 良かった点では、
①対象者／家族からの意見
・本人の想いを書式にして、確認してもらう事で受入れが
良くなった。
②作業療法士側からの意見
・ツールを使う事で、たくさんある問題点の中で、
ニーズの把握とアプローチが最短で行えた。
・意味のある作業とは何か？自分でも気づき、
家族、本人、多職種にも伝えられた。
③他職種からの感想／意見
・ケアマネージャーに「ＯＴの考え方の過程が分かった」
と言ってもらえた。
2)実際に使って困難に感じた点では、
・本人ニーズと実際の提供プログラム（アプローチ）とのずれ
が生じた。
・ニーズ把握の時間がかかる。
（加算算定時間との兼ね合いが難しい）
・本人と家族、また他スタッフの考える ニーズの
ズレの修正が難しかった。
・目的と手段の共有が、他職種とは難しかった。
（過介助への修正など）
以上のようなご意見をいただきました。 - 研修会後のアンケート結果もふまえて、今後も大規模・小規模共に継続して行っていく予定です。本来なら事例検討も個々に行えたらいいのですが、参加者の皆さんがお互い近くの施設同士で交流して事例検討会を行っていけたらいいなと思っています。お手伝いもできるかと思いますので、ご希望があれば声をかけていただければと思います。
今年度大規模に参加された皆さんはぜひ、事例を積み重ねていただきたいと思います。小規模研修は５人の小グループで行いましたので、自由な意見交換ができていてとても和やかな会でした。次回も是非ご参加くださいますようよろしくお願いいたします。
- では、今回は作業遂行アセスメント表についてお伝えしようと思います。
左片麻痺（中等度）の夫と二人暮らしの６０代女性が、
作業目標を『料理をしてみたい』とあげました。
彼女は立位での作業は困難ですが、日常生活活動は自立していて、一人で留守番ができる方です。
作業目標にそって作業遂行アセスメント表の下の欄「作業遂行の問題を生じさせている要因」を、心身機能、活動／参加、環境因子に分けて書いていきます。
たとえば 心身機能には左片麻痺であること、活動／参加には立位作業でのバランス不良、環境因子には家族から危ないと止められているといったものが、上がってくるかと思います。
それから下の部分「作業目標達成可能な理由と根拠」 を「現状能力（強み）」と「予後予測」の二つの視点から、それぞれ心身機能、活動／参加、環境因子に分けて書き入れます。
心身機能の現状能力としては、右側の上下肢は問題がないこと、高次脳機能障害がないことなどが入ります。
活動／参加には日常生活活動が自立していること、環境因子には自宅で調理できる環境があるなどが入るかと思います。
「予後予測」の蘭には心身機能では、 簡単なことは右手で十分できる、活動／参加では短時間で工程が簡単なものなら調理できる、環境因子ではできることを示すことで夫の理解を得ることができるといったものがあがります。
その結果『料理をしてみたい』という彼女の作業目標は、３か月程度で達成できる“達成可能なニーズ” は、『短時間で簡単な調理できる物を作る』となります。
今回記載内容は、引用文献の中からの一部抜粋です。
皆さんはまだまだたくさんあげられることと思います。
ただ、気をつけることは、作業に焦点を当てて記載していくということです。
したい作業を遂行するには、どんなことが問題になっているのか、どんなことが現状できていて強みになるのかということを整理していき、具体的な達成可能なニーズを立てることになります。
ぜひぜひ、実際の対象者で記載していってみてください。
早いもので、新しい年を迎えることりました。
「１年の計は元旦にあり」ということで、人がその年に何の作業を大切して遂行しようと考えるのかを、元旦に計画するということは、ある意味生活行為向上マネジメントの作業聞き取りシートを、自分に向かってやるということになると思いませんか？みなさんは、どんな作業をこの新しい年に行おうとされているでしょうか？
- 引用文献：岩瀬義昭 大庭潤平 村井千賀 吉川ひろみ編
“作業”の捉え方と評価・支援技術～生活行為の自律に向けたマネジメント～
医歯薬出版、2011．
＜関連URL紹介＞
■生活行為向上マネジメント一式 （日本作業療法士協会HPより）
＜関連図書紹介＞
■“作業”の捉え方と評価・支援技術
―生活行為の自律に向けたマネジメント
日本作業療法士協会 (著), 岩瀬 義昭 (編集), 村井 千賀 (編集), 吉川 ひろみ (編集), 大庭 潤平 (編集)
■事例で学ぶ生活行為向上マネジメント 単行本
日本作業療法士協会 (著)
- ■生活行為向上マネジメントについて (会報181号より）
■生活行為向上マネジメント その２ （会報182号より）
■生活行為向上マネジメント その３ （会報183号より）
■生活行為向上マネジメント その４ （会報184号より）
■生活行為向上マネジメント その６ （会報186号より）
■生活行為向上マネジメント 最終回 （会報187号より）
