生活行為向上マネジメント
生活行為向上マネジメント
©Management Tool for Daily Life Performance
『生活行為向上マネジメント~MTDLP~』(広報部)
「生活行為向上マネジメント~MTDLP~」を一般の皆様に広く知っていただくためのムービーです
この動画は、MTDLPを多くのみなさまに印象付けるため、詳しいマネジメント内容の紹介は省き、
わかりやすくMTDLPのイメージを伝える目的で作成されました。
視聴を通して、一般の皆様や多職種の皆様がMTDLPを知るきっかけとなり、
また、MTDLPを使ったことのない作業療法士へもMTDLPに関心を持つきっかけになることを期待しています。
また、MTDLPに関心を持った作業療法士(多職種)が、ムービーのサムネイル情報から
生活行為向上マネジメントに関連するホームページのURLに入れる様に作っています。
県士会の皆様もぜひご視聴いただき、MTDLPを広く紹介していただくツールとして活用していただければと思います。
■生活行為向上マネジメントについて (会報181号より)
■生活行為向上マネジメント その2 (会報182号より)
■生活行為向上マネジメント その3 (会報183号より)
■生活行為向上マネジメント その4 (会報184号より)
■生活行為向上マネジメント その5 (会報185号より)
■生活行為向上マネジメント その6 (会報186号より)
■生活行為向上マネジメント 最終回 (会報187号より)
■生活行為向上マネジメント 最終回 (会報187号より)
副会長(安芸地区医師会居宅介護支援事業所) 望月マリ子
なんだか気候が不安定で、晴れたと思うと雨、暖かくなったと思えば急に寒くなったり、皆さんのお宅では、洋服が冬物・春物・夏物(?)いろいろ散乱していませんか。環境って生活にほんと大きな影響を与えますよね。改めて実感しています。
さて、長らく掲載して参りました『生活行為向上マネジメント』についての紹介ですが、今回が最後となります。この度は、作業遂行向上マネジメントを遂行することで変化している利用者さんのことを、担当ケアマネジャーや周囲の方々に伝え、その情報をケアプラン等に活かしてもらうための書式です。その名も「作業をすることで元気になる申し送り表」です。 長い名称ですが、いいたいことをとてもよく伝えている名称だと思います。私たち作業療法士が利用者さんと共に、何に向かって何を行っているのかが、ケアマネジャーを始め周囲の人たちに伝わる、何よりもいい書式だと思います。ぜひみなさんに、この書式まで活用していただきたいと思います。事例は以前、「作業遂行アセスメント表」で、
作業目標を『料理をしてみたい』とあげた
夫と二人暮らしの左片麻痺(中等度)の60代女性です。
彼女は立位での作業は困難ですが、日常生活活動は自立していて、
一人で留守番ができる方です。
「作業をすることで元気になる申し送り表」は表のように、【元気な時の生活状況】→【今回のアクシデント】→【現在の生活状況】
【ご本人のしたい、できるようになりたいこと】と
【不安・心配なこと】になります。
【本人のしたい・・・】→
【現在の状態をもたらしている基本原因】【改善・活用できる項目】
大きな矢印で【アセスメントまとめ】となり、
それぞれの枠内に簡単に状況を書き入れていきます。< 記載例>
【元気な時の生活状況】
夫と二人暮らしであり、主婦として家事全般をこなしていた。【今回のアクシデント】
発症にチェック
【現在の生活状況】
脳梗塞発症後、中等度の左片麻痺がある状態。
座っての簡単な作業はできるが、
発症後、積極的に何かをした経験がない。
立っての作業は集中するとバランスを崩すことがある。etc
【ご本人のしたい、できるようになりたいこと】
料理をしてみたい。台所にもっと長い時間いて夫の手伝いがしたい。
【不安・心配なこと】
脳梗塞発症後、以前のような主婦としての役割を
した経験が全くない。etc【現在の状態をもたらしている基本原因】
左片麻痺により立位での作業が難しい。
物を持っての移動ができない。 etc【改善・活用できる項目】
通所リハで、段階を追って調理練習を行うことができる。etc
【アセスメントまとめ】
本人が持っている「料理をしたい」という気持ちに対して、通所リハにおいて簡単な調理を目標に練習しています。現在、みそ汁や酢の物などの作り方を記入し、必要な材料、道具を考えると行った机上の練習から実施しています。本日、調理器具や材料はスタッフが揃え、本人は座った状態でキュウリをスライサーでスライスする。わかめを戻す、味をつけるといっ
た工程を実施し、スムーズに酢の物を作ることができました。……
この表には、やりたい作業に向かっている今の状況と、なぜそのような作業を行っているのかをわかりやすく書き込めるようになっています。【改善・活用できる項目】は特に、その人の持つストレングスに着目したものです。最後の【アセスメントまとめ】のところで、進捗状況と今後の見通しを書き、現在作業療法で行っていることが何につながっていくのか?利用者さんの生活がどのように変わっていくのかを、ケアマネジャーにわかりやすく伝えます。私たちの側から積極的に情報発信していくことで、連携はもっと取りやすくなり、ケアマネジャーにとっても作業療法士の持つ力がわかりやすく伝わっていくと思います。この表が現場でひろく活用されることを願っています。
また、広島県作業療法士会では、今年度も生活行為向上マネジメントの研修会を企画しています。皆さんのご参加をお待ちしています。利用者さんが少しでも自分のしたい作業ができるようになることを、私たち作業療法士が積極的に支援していきましょう。
引用文献:岩瀬義昭 大庭潤平 村井千賀 吉川ひろみ編
“作業”の捉え方と評価・支援技術~生活行為の自律に向けたマネジメント~
医歯薬出版、2011.
<関連URL紹介>■生活行為向上マネジメント一式 (日本作業療法士協会HPより)
<関連図書紹介>■“作業”の捉え方と評価・支援技術
―生活行為の自律に向けたマネジメント
日本作業療法士協会 (著), 岩瀬 義昭 (編集), 村井 千賀 (編集), 吉川 ひろみ (編集), 大庭 潤平 (編集)■事例で学ぶ生活行為向上マネジメント 単行本
日本作業療法士協会 (著)
■生活行為向上マネジメントについて (会報181号より)
■生活行為向上マネジメント その2 (会報182号より)
■生活行為向上マネジメント その3 (会報183号より)
■生活行為向上マネジメント その4 (会報184号より)
■生活行為向上マネジメント その5 (会報185号より)
■生活行為向上マネジメント その6 (会報186号より)
■生活行為向上マネジメント 最終回 (会報187号より)